序破急と起承転結の違いとは?会話のオチってどの部分?
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「あの人の話にはオチがない」

とか、

もっとひどい偏見になると、

「女の話にはオチがない」

なんて言う人がいますけど、

ここで言うオチとは、どんなものを指しているのでしょう?

 

それはおそらく「起承転結」“結”の部分だろう、

と考える人が多いと思いますが、

 

こんな言葉も聞いたことがありませんか?

「序破急」。

 

これも物語(話)の構成を表す言葉です。

 

では、序破急の“急”

の部分がオチと言えるのでしょうか?

 

安易に結論を出す前に、

まずは、

「起承転結」「序破急」の意味とその違い

について、見ていきましょう。

(※本稿の初稿は2016年8月です。)

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起承転結とは?

物語の構成する概念として、現在一番多く使われているのが、

この「起承転結」でしょう。

 

これはもともと、4行から成る中国の漢詩の構成からきています。

 

代表的なものを例に挙げてみると、

 
峨眉山月半輪秋(起句)
影入平羌江水流(承句)
夜発清溪向三峡(転句)
思君不見下渝州(結句)
 

……これだとさっぱり分かりませんね。

 

おおよそ、次のような意味です。

 
峨眉山に秋の月がかかっている。(起句)
その月光が川の水に映っている。(承句)
夜、清溪を出発して三峡に向かう。(転句)
元の美しい月を仰ぎたいが見えない。(結句)
 

……う〜ん、

確かに4つに構成されていますが、

私たちの知る、ダイナミックな4部構成とは、

かけ離れていますね。

 

それもそのはず、

現代の日本で言う「起承転結」は、

本来の意味から離れて、

“ストーリー構成の4要素”として使われています。

 

ですから、

私たちのイメージする物語構成の要素、「起承転結」の流れは、

この漢詩の出どころである中国はもちろん、

国際的にも全然一般的ではないんです。

 

ちなみに、

日本で言う「起承転結」はだいたいこの通り。↓

 

起:ことのおこり(出発)

承:それによって起きたこと(事件)

転:意外な展開(変化)

結:真相解決(決着)

 

ざっくり言うとこんな感じですが、

「承」が、さらにいくつかのエピソードで成り立っていることを

イメージすると、もっと分かりやすいと思います。


冒頭の話に戻ると、

やっぱり、「結」オチであるとは言いにくいですね……。

 

強いて言うなら、

「転」「結」が合わさって、話のオチになるような気がします。

 

そこで次に紹介しますのが、ストーリー構成の“3要素”

「序破急」です。

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序破急とは?そして守破離とは?

日本の稽古事で、「道」がつくものがありますよね。

華道、茶道、柔道、剣道などがそれです。

 

こうした稽古事の最初は、

問答無用で師匠のやることを、ひたすら真似ることから始めます。

 

その段階が「序」

相撲道において、「序の口」というのがありますね。

これと同じです。“初心者”と言い換えてもいい言葉です。

 

次に、

師匠の真似事をずっとしていると次第に真似にとどまらず、徐々に

“自分のスタイル”といったものが確立されてきます。

この段階を「破」と言います。

 

さらに、

ここでできた自分のスタイルを

どんどん突き詰めて向上していくことを「急」と言います。

 

ついでに言うと、

「守破離(しゅはり)」とは、

自分のスタイルを確立する「破」の部分を細分化した言葉です。

 

要するに、

 

自分のスタイルを確立する段階として、

師匠の教え通りにやる「守」から、

自分なりに進化させるアイデアが思いついたら、それが「破」

次第に師匠の教えから離れていく……それが「離」です。

 

では、こちらも同じようにまとめておきましょう、

「序破急」をストーリー構成の3要素として考えると、こんな感じです。

 

序:ことのはじまり(発端)

破:変化が起こる(エピソードの転がり)

急:結末(広がりのある終わり

起承転結と序破急の用い方の違い

結論に踏み込む前に、軽くおさらいすると、

「起承転結」

中国の漢詩の4構成をヒントに

ストーリー構成を4要素に分割したものでした。

 

そして、「序破急」は、

日本の稽古事の3段階を

ストーリー構成の3要素になぞらえたものでした。

 

ここで、こう考える人はいませんか?

 

「本当はどっちなのだろう?

物語というものは、4つに分割できるものなの?それとも3つなの?」

と。


ですが、はっきり申し上げて、そこに答えはありません。

 

上に書いたように

起承転結の「承」は、

いくつかのエピソードに分けることができますし、

 

同じように

序破急の「破」は、「守破離」のように、

少なくともつ3のエピソードに分けることができます。

 

意識すべきは、エピソードの連なりでしょう。

3つとか4つとか数に分けることよりも、

 
“こと”が起こって発展し、それに何らかの仕掛けが伴って、結末へと向かっていく……
 

のが、ストーリーの基本形

 

起承転結で考えるのがよいのか、

序破急で考えるのがよいのか、というよりも、

まずはエピソードごとに分けてみて、

それを当てはめて整理するために用いるのであれば、

どちらを使っても構いません。

 

私個人的には、

起承転結で考えるほうが物語を分析しやすいと思っていますが、

 

結末は、ストンと落ちる「結」よりも、

これからもずっと続いていくという

(序破急)の「急」のような終わりのほうが、

“ロマン”を感じるので好きですね。

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じゃ、日常会話のオチって?

さて、この記事もいよいよ、オチに向かっていきます。

 

日常会話の「オチ」について話を戻すと、

これは「転・結」の部分であり、

「急」の部分と言えなくもないですが、

そこまで難しく考える必要はないでしょう。

 

日常会話のオチとは、

 
エピソードをしゃべるときであれば、それを話す「目的」
持論を語るときには、要するにどう思うのかの「結論」
 

そんなものでしょう。

 

きれいにオチをつけなくてもいいですが、

自分ばかりが喋らずに、適度にオチをつけて、

相手にも喋らせてあげるのが、会話のマナーですね……。


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