重版出来の安井が泣ける…。脚本家・野木亜紀子の本領発揮

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今期、世間的な話題にのぼることこそ少ないものの、

熱心なドラマファンからは大好評を得ている

「重版出来」。(「じゅうはんしゅったい」と読む。)

今回はその中でも、

特に視聴者のハートを掴んでいる

安田顕さん演じる安田昇と、その周辺ストーリー、

そして、脚本家・野木亜紀子さんについて掘り下げていきます。

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安井が泣ける…

どちらかというと”悪役”の雰囲気で登場した安井。

新入社員である主人公・黒澤心の熱心さをあざ笑っていたのですが、

前回(第6回)でその過去が明かされました。

安井もかつては、熱血編集員だったものの、売上の数字だけがものを言う世界だと分かると、自分の夢を重ねることをやめ、ただ淡々とそつなく仕事をするようになっていった…というものでした。

しかしこの安田顕さんという方、私個人的には、映画「龍三と7人の子分たち」でしか観たことなかったのですが、本当にいい役者さんですね。

滑舌はいいし、セリフ一つ一つに魂の籠った演技をされます。

一歩間違うと、やりすぎ・くさい演技になりそうなところを、も〜絶妙な加減でハッキリ・クッキリ演じていますね。

安井があのような人格になった理由、それはドラマとしてはわりとありがちなストーリーだったと思います。

それなのに、どっぷりと感情移入でき、視聴者を泣かせてしまうところがスゴイ。

あの、情のかけらもなく、絶対に涙を流しそうもない安井が、おそらく自分としても「流したくない涙」を、じんわり滲ませるところに視聴者としてもグッときちゃいました…。

全員が主人公

私、この原作である漫画を読んだことはないのですが、

登場人物の一人一人の背景がしっかりと抑えてあり、誰を主人公にしてもドラマが成立しそうなところに毎回感心しています。

それぞれの過去の掘り下げ方、その順番も絶妙ですね。

高田純次演じる興都館・久慈社長の過去などは、全体を貫くストーリーの大筋とはちょっと違うのですが、黒澤(主人公)の純粋な仕事への取り組みを応援する要素として、非常に大事な部分です。

全体のストーリーをきちんと展開しながら、第4話で久慈社長の過去をしっかり描いたところが、本当に素晴らしかったです。

「この脚本家、ただ者じゃないな…」と思いました。

黒澤と五百旗(いおきべ)の関係性、新人発掘の流れ、安井の存在感も、しっかりと描きながら、まったく破綻のないきれいな流れでした。

(ちなみに私がこのドラマで一番泣いたのは、今のところ、この第4話。昔の久慈社長が宮沢賢治の詩を読むシーンです。)

脚本家・野木亜紀子とは?

野木亜紀子
年齢は2010年時に36歳とありますので、

現在は41もしくは42歳でしょう。

その経歴を簡単に。

学生時代に演劇をしていたが仲間の演技の才能に圧倒されその道を諦め、映画監督を目指して映画学校に進学する。

その後ドキュメンタリー制作会社に就職し、取材やインタビューを手がけるも、向いてないと自覚し、脚本家を目指す。

フジテレビヤングシナリオ大賞に6年にわたって応募。

2009年に念願叶い、『さよならロビンソンクルーソー』でデビューを果たす。

代表作は現在のところ、

フジテレビドラマ『ラッキーセブン』『主に泣いてます』
実写版映画『図書館戦争』シリーズ
日本テレビドラマ「掟上今日子の備忘録』
映画「俺物語!!」「アイアムアヒーロー」

…となっています。

『図書館戦争』の原作者・有川浩(ありかわひろ)さんは同映画の脚本を読み、

「これなら文句ありません、というかこの人以外に実写『図書館』の脚本は書けません」

「仮に続編が作れることになっても野木さんの脚本じゃないと原作者としては許可は出しません」

とまで言ったそう。

実力のほどが窺い知れますね。
(ちなみに私はまだこの『図書館戦争』は観ていません。)

オリジナル脚本というより、原作付き脚本の分野で、すでに定評を得ている若手人気脚本家ということです。
(40そこそこはまだ若いですよね?)

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ドラマ『重版出来』のこれから

原作は2016年5月現在、7巻まで出ていますが、当然、完結はしていません。

私は毎回放送を楽しみにしながら、このドラマがどんな結末を迎えるのか、非常に興味があります。

新人漫画家・中田伯(なかた・はく)だって、主人公を張れそうなくらいキッチリ描かれていますよね。

安井も、久慈社長もしかり。

野木さんが原作漫画から何を汲み取り、どの部分を抽出して見せてくれるのか、本当に毎週楽しみでなりません。

シリーズ化するには、ちょっと視聴率が物足りないのかなぁ…?

問答無用で素晴らしいドラマですけどね。
キャストもエンディング曲も最高です。

シリーズ化への期待もほのかに募らせつつ、第1部(?)がいったいどこに着地するか、目が離せません。

日本を代表する脚本家の一人。三谷幸喜さんにまつわる話をどうぞ。
>>草刈正雄の三谷幸喜作大河ドラマ「真田丸」にかける思い

宮藤官九郎さんを大脚本家へと押し上げた「あまちゃん」の続編はあるか?
>>能年玲奈、エイベックス移籍で復活しあまちゃん2の可能性

ところで、黒木華って読めます?
>>黒木華はフィリピンとのハーフでモデル?地味なブス?

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ABOUTこのブログをかいている人

大学卒業後、演劇と文筆活動をしながら、営業、販売、飲食、画家の助手、占い師の助手など、多様な職を経験。あらゆる業界に潜り込み、あらゆる人間関係に触れ、独自に人間心理の勉強をする。ひょんなことからある著名人のゴーストライターをやることになると、その後はフリーのもの書きに。このブログでは「人生のやっかいごと」をなるべくシンプルに解決できる実践方法や考え方を中心に、個人的に興味のある事柄を取り上げています。ふらっと立ち寄って何となく楽しんでもらえるような、そんな「お酒に合うブログ」を目指して。