なぜ韓国人の名前は漢字表記しなくてはいけないのか?

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現在(この記事をはじめに書いた2016年11月時点)、

韓国大統領府の内部資料流出問題に関連して

連日、ワイドショーなどで、焦点となる韓国人の名前が躍っています。

 

その主役ともいえる

朴 槿恵(パク・クネ)

 

…これくらいはもう読めなきゃ恥ずかしいレベルになってきますが、

 

辺 真一(ピョン・ジンイル)とか、

このへんも、もう自然と覚えちゃいますよね?

ちなみに、この方は評論家。

 

あと

崔順実(チェ・スンシル)

このへんもいい加減覚えちゃいますよね?

 

…でも、

ちょっと待ってください。

 

なぜ、

私たち日本人が、普段使わない漢字やその読みを

このように、

覚え(させられ)なくてはいけないのでしょう?

 

今回は、

なぜ日本では、

韓国人の名前を(わざわざ)漢字表記しているのか?

という問題を取り上げます。

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ハングルの歴史には日本も関わっている

この問題を考えるのに、

まずは、

ハングルのルーツから辿っていきましょう。

 

元来、朝鮮王朝は

固有の文字を持たず

口伝であったり、漢字を借りて表現していました。

 

15世紀の半ばに当時の国王が、

独自の文化としてハングル作成を推進したのが、

ハングル文字の始まりです。

漢文が難しいので、

庶民のためにハングルを広げようとしたのです。

 

しかし結局、

当時の両班が公文書には使えないとして、

これはいったん放置されます。

(日本人の場合は、漢字だけじゃ難しいとして「ひらがな」を発明しました。改めてこれはスゴイことです…。)

 

その後1897年、

日本の小倉昇平氏が

『朝鮮語、ハングル学史』で、

漢文教育主体で

90%以上が文字の読めない韓国(朝鮮)の人達

の教育に使いだし、

 

1913年、

日本統治下の韓国(朝鮮)において、

本格的に、

小倉昇平、金沢昇一郎博士による、ハングル教育が始まりました。

 

そうです、

韓国(朝鮮)のハングルの普及は、

日本人言語学者と、日本人教育学者を中心とする専門家

の努力によるものなのです。

 

この背景として、

当時の日本の思いとしては、

 

朝鮮が、

中国やロシアにしょっちゅう茶々を入れられる国

であるよりは、

 

”独立した国家然たる国家”

であって欲しかったのです。

 

そのためには独自の言語が必要であろう、

ということで、

このような取り組みをした(してあげた?)のですね。

 

お隣さんが危ういと、

自分たちの立場も危ぶまれますから。

 

もう1つ、ついでに言うと

そもそも朝鮮語は、

東北、西北、中都、西南、東方、済州島の6つの大方言区分に分かれ、

李朝時代には、言語的にはけっして統一されてはいなかったものを、

 

日本の朝鮮総督府が体系化したもの

 

です。

 

いやぁ〜、

日本、ここまで手取り足取り、お世話しちゃってます。

 

ですが、この甲斐あってこそ、

韓国はその後、

近代化を遂げていくのです…。

↑話題の著書。百田さんはトークも著述も軽妙で面白いです!

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はたしてハングルって便利?

事実として、

韓国併合当時、

半島の識字率(字が読める人の割合)は、

なんと、たった7%程度で、

文字は漢文でした。

 

朝鮮総督府が、半島に教育を普及させる際、

独自の文字を使ってもらおうと考え、

”発掘”したのが古代のハングル文字だったのです。

 

このことから考えると、

そもそもハングルが

「機能的」なはずなどないのです。

(昔のものをわざわざ掘り起こして使っているわけですから。)

 

また、

基本的に

”ハングル語”というものはなく、

朝鮮語(韓国語)を表記するための「表音文字」として

”ハングル文字”が存在するのみです。

 

漢字のように一字一字に意味が当てられているわけではなく、

つまり、

かなやローマ字のような、発音記号のようなものですね。

(それでいて、あんなに書くのがややこしいわけですから、これが便利かどうかは言わずもがな…。)

 

こうして、

自国のアイデンティティー誇示、

そして、

教育普及のために復活した(させられた)文字ですが、

 

この、なかなか扱いにくい文字を

ずっと常用して使っていかなくてはいけない朝鮮というのは、

なかなか厄介な歴史を抱え込んでしまったものです。

 

(でも、だからこそ近代化が遂げられた、と考えると、また複雑です…。)

↑こちらは「アイデンティティー」という名のホラー映画。「ユージュアルサスペクツ」などが好きな方には超オススメ!

名前の漢字表記について

韓国でも、北朝鮮でも、

子供が生まれると、多くの親が

「漢字」で名前を決めます。

戸籍にも「漢字名」が記載されます。

 

しかし、

 

9割以上の人は、

漢字名を持っているにも関わらず、

親や家族、親戚だけが、その漢字名を把握するにとどまり、

友達や会社の同僚の名前の漢字表記は、

把握していないのがほとんどだそう。

(何だそりゃ。)

 

韓国では、

政治家や経済界の著名人などに限り、

公表されている場合が多く、

そういった人たちの漢字表記のみが、知られています。

 

…ややこしいですねぇ。

 

もっと言うと、

以前は、

日本で韓国の著名人が報道される際、

名前は漢字のみの表記だったのですが、

 

在日韓国人などからの働きかけで、

 

ふりがなが当てられるようになったそうです。

 

漢字だけだと、日本人の好きに読まれて、

本来の音から外れてしまうからでしょうか?

 

でも、

だったら、

漢字表記じゃなくて、

はじめからカタカナで書くように要望すればいいのに…。

 

やっぱりどこかで、中国や日本のように、

「漢字で名前を表記したい気持ち」

があるのでしょうかね?

 

…よくわかりませんね。

 

ちなみに今回の話題に関連して言うと、

当然、中国人の名前も漢字表記されますよね。

 

でも、こちらはなぜか、

習近平(シュウ・キンペイ)のように、

日本語読みが一般的。

 

まぁ、

漢字には意味があって、表音文字とは違いますから、

本来の音とは外れても許されるような、

そんな気がしないでもないです…。

 

首をつっこめばつっこむほど、

ややこしい問題ですね、これは…。

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私の個人的意見

メディアそれぞれの表記方法も様々ですが、

私はこんな形を望みます。

 

漢字表記する以上は、日本語読み!

日本語読みさせてくれないんだったら、全部カタカナ表記!

 

…こうしてくれないかなと思います。

 

間違いなく言えるのは、

これは、

人に気を遣うとかどうこうの問題ではなくて、
(指摘されてどうこうではなくて、)

日本人が、日本人自身で決めるべき問題です。

 

いつもワイドショーとかニュース見てて、

モヤモヤするんですよね…。

↑日本人の名前について考えるならこんな本がオススメ!漢字には意味がありますからね。単なる表音文字と考えて「音」だけ借りてきてはまずいみたいです。

…と、ここで耳寄りな追記!!

日本と朝鮮の間では、

本来、

 

お互いに「漢字」は、

”相手の国の読み方で読む”という協定

 

が、あるそうですが、

 

(つまり日本だと、朝鮮の地名や人名を朝鮮語読みで読んであげる。朝鮮だと、日本の地名や人名を日本語読みで読んであげる、ということです。)

 

あるそうなんですが…

 

韓国や北朝鮮では、

日本の地名や人名を日本語では読んでいないため、

 

約束は守られていません。

 

ですので、

 

朝鮮の地名を日本語読みしても、

まったく問題ないそうです!

 

と、武田邦彦先生がおっしゃっていました。

↑武田先生にちょっとでも興味ある方は、この本を読んでみてください。掛け値なしの名著です。

↓ちなみに詳しくはこちら

1972年(昭和47年)9月、当時の田中角栄首相中国を訪問し、周恩来首相との日中国交回復の会談の際に、日中両国の人名は、互いに、読む人の国の読み方を従来通りに継続することで合意した。

1984年(昭和59年)韓国の全斗換大統領が来日し、日本の政府高官たちとの会談の席上、両国の要人の名前を、お互いに現地読みすることで合意した。

↑でも、これは守られていないんです…。

 

ようやく、スッキリしましたね。

 

「平昌オリンピック」は、

「ヒラマサオリンピック」と読んでノープロブレム!

というわけです。

↑なぜかわざわざ日本を消してある例の地図。ため息しか出ません…。


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6 件のコメント

  • 安岡孝一 より:

    「戸籍にも漢字名が記載されます」とのことですが、韓国の戸籍制度は2005年2月に憲法不合致決定が出て、2007年末で消滅しました。北朝鮮は建国以来、戸籍制度を持っていません。現在、いずれの国にも家族関係を公証するシステムはありますが、北朝鮮はハングルのみの登録で、韓国はハングルでの登録に漢字を「付与」できる仕掛けです。よければ、拙稿『韓国の人名用漢字は違憲か合憲か』(三省堂ワードワイズ・ウェブ)もお読み下さい。

    • mkthy(まくしー) より:

      非常に専門的な知見からの補足解説、誠にありがとうございます!そのような本を出されているのですね。今度見てみます。

  • おいおい より:

    1972年(昭和47年)9月、当時の田中角栄首相が中国を訪問し周恩来首相との日中国交回復の会談の際に、日中両国の人名は、
    互いに、読む人の国の読み方(日本では、周恩来はシュウオンライとの如くに)を従来通りに継続することで合意した。

    1984(昭和59年)韓国の全斗換大統領が来日し、日本の政府高官たちとの会談の席上、両国の要人の名前を、お互いに現地読みすることで合意した。
    その結果、金大中氏が、「キンダイチュウ」から「キム・テジュン」に変わった訳です。


    ソース
    https://matome.naver.jp/odai/2144163695943087301

    • mkthy(まくしー) より:

      適切な補足解説ありがとうございます!
      謹んで承認させていただきます。
      当記事を読まれた方、こちらのコメント欄まで合わせて読んでいただけると幸いです。疑問が解けます。

  • 蘋果 より:

    話の趣旨からは外れてしまうが、ハングル文字(以降ハングル)が使いづらいというのは些か短絡的すぎではないでしょうか?

    ハングルはアルファベットのようなもので、子音と母音の概念を持っていて、それらを組み合わせて音節文字にしています。仮名はそれと異なり、音節ごとに違う字形を有しています。よって、仮名よりもハングルの方が習得はしやすいはずです。それにハングルは子音を表記可能なので、表音性にも長けていると感じられます。
    しかし、仮名にはハングルにない利点もあります。まず、仮名というか日本語の話になりますが、訓読みという概念が日本にはあるので送り仮名として仮名を用いることができます。これはハングルにはなく、簡潔に表意ができるという点で優れていると感じられます。加えて、仮名ではカタカナとひらがながあり、様々な表現が行えます。
    しかし、日本語は開音節言語のため日常的に子音を意識しておらず、仮名にも子音字は存在しないため音素の表現には不自由があります。

    このように仮名とハングルには一長一短があるということを理解していただきたいです。

    • mkthy(まくしー) より:

      大変ご丁寧なコメント、ありがとうございます。
      おっしゃる通りだと思います。
      言語や文字の性能に関しては、あまり踏み込んで断定はしないほうがよいですね。
      それを使う人間のアイデンティティーに直結しますからね。
      「正義」を一括りにできないように、あらゆる物事に多面性がありますね。
      決して感情的でなく、冷静なご指摘・ご意見に、蘋果様の品性を感じます。
      謹んで、コメント欄へ掲載させていただきます。
      ありがとうございました。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    演劇と文筆活動をしながら、画家の助手、占い師の助手、著名人のゴーストライターなど、数々の”珍職”を経験。現在は、童話作家、フリーライターの顔を持ちながら「ストーリーカウンセラー」としても活動中。こちらのブログでは「人生のやっかいごと」をなるべくシンプルに解決する方法・考え方を中心に、個人的に興味のあることを”総合的に”紹介しています。