
まくしーです。
では、前回に続いて、携帯ゲーム『TAN-TAN』に関するお話をしたいと思います。
前回、お話ししたのは、
・TAN-TANのアイデアは20年前に思いついた
・10年前に特許申請へ乗り出したが、試作品が作れず、頓挫
・今年、仕事発注サイトでようやくアイデアが具現化
という内容でした。
内容的に、スマホアプリにしやすいゲームなので、
たまたま知り合ったスマホアプリ開発会社の社長に、
製作を持ちかけたものの、急に高い金額を言ってこられたので、
仕事発注サイト「ランサーズ」で、
“実物”として、作ってもらったのでした。
今回は、試作品製作にまつわる話と絡めて、
携帯ゲーム『TAN-TAN』のコンセプトに関するお話をしたいと思います。
TAN-TANの面白さのポイント、およびコンセプト
今回もまず、プレイ動画を貼らせてもらいますね。試作品なので大きいですが、TAN-TANとはこんなゲームです。
このゲームのポイントは、
前の数字が残った状態で、次の指示が出るということです。
このため、プレイヤーは毎回、何もない状態から数字を作るのではなく、
「今の状態から何を引き、何を足せばよいか」
といった状況判断をします。
指示をクリアしない限りは、次の指示が出ないので、
マイペースで楽しめるのも、このゲームの良さです。
(テトリスのように焦らされることもありません。)
また、勝ち負けもなければ、
ゲームオーバーもありませんので、やめ時も自分で決めます。
強いて言えば、プレイ時間を区切って、
「今日は1分間で何回クリアできるかな?」
といった“自分との闘い”であれば、可能です。

私自身、このゲームは「人生を投影している」、
と考えています。
人生は予期しない、いろんなことが起きます。
たとえ、
「こういうことは起きないで。
ああいうことがたくさん起きますように……」
と願っても、
自分の目の前に起きた事象は、受け入れるより他ありません。

受け入れた上で、
それを乗り切るには、
「今の自分に何があって、何が足りないか?」
を考えなくてはなりません。
・競わない
・争わない
・比べない
・目の前の事象をしのごの言わずに、“感謝”とともに受け入れる
・争わない
・比べない
・目の前の事象をしのごの言わずに、“感謝”とともに受け入れる
これが、携帯ゲーム『TAN-TAN』のコンセプトです。
毎回、ゼロから作るわけではない
試作品を作ってもらうにあたり、メーカーの方に、このゲームのルールを説明しましたら、
一度、勘違いをされてしまい、初めに送られてきた試作品は、
毎回、数字がリセットされる作りになっていました。

金額も抑えて作ってもらったので、
細かい指摘をするつもりは全くなかったのですが、
この部分だけはどうしても譲ることができず、修正を求めました。
毎回、ゼロから数字を作り上げるゲームにしても、
そこそこ楽しめるとは思うのですが、
「何を生かし、何が足りないか」の状況判断の要素が入らないと、
TAN-TANではないのです。
こうした“哲学”は、それくらいこのゲームにおいて、重要な要素です。
不運も受け入れる……
前回の記事で、10年前に、(一般社団法人)「発明学会」で、特許の相談をした際、
「試作品がなければ、どうすることもできない」
と言われたため、また10年間、アイデアを眠らせることになった、
というお話をしましたが、
実は、試作品が完成するちょっと前、
10年振りに、私は発明学会を訪れました。
発明学会には、今も、現在進行形でお世話になっており、
非常に感謝しているのですが、
その時、聞かされた事実は、とてもショックを受けるものでした。
何と、
「特許を申請するのに、試作品は必ずしも必要ではない」
と聞かされるんですね……。
(あの時と全く違うことを言われるんです。)
「じゃあ、この10年間は何だったんだ……」
当然私は、そう思います。
その日は家に帰った後、しばらく呆然としていました……。
(久しぶりに親に電話したりしました。)

もちろん、試作品があったほうが、有利な面はたくさんあります。
結果的に、プロジェクトが10年頓挫しましたが、
その間にも、日々やることはたくさんあって、忙しくしていました。
「あの時には、“風”が吹いていなかったんだ……」
そう思うしかありません。
実際、試作品完成後は、それを手にして、
着々と特許出願作業が進めることができました。
むしろ、この流れのほうがよかったのでしょう。
全ては、運命ですね。
そう思えることができたのも、TAN-TANのコンセプトである、
・目の前の事象をしのごの言わずに、“感謝”とともに受け入れる
この考えがあってこそ、です。
自分の人生は、自分で作っていない
自分の人生は、自分が作っているように見えて、ぜんぶ、人の手によって作られています。
決断し、行動するのは、自分ですが、
どこまでいっても、
自然の中、または、人が作り上げた社会システムの中……。
生き方を選ぶことはできますが、
何でも思い通りにすることはできません。
私はこの携帯ゲーム『TAN-TAN』を、
単なる暇つぶしのためのゲームではなく、
ふとした空き時間に「生き方を見直せる遊び」
として提案したいと思っています。

……というわけで、第2回はこんな内容でした。
・TAN-TANの面白さのポイントは「今の状態から何を引き、何を足せばよいか」であり、それはそのまま、このゲームのコンセプトでもある
・そのコンセプトを、実際、すぐに身を以って思い知ることになった
・何事も受け入れる、そのメッセージをTAN-TANに託したい
次回は、特許出願書類制作のこぼれ話をお届けします。