
前回は、『盆栽の魅力』について書かせていただきましたが、
今回は具体的な『盆栽の始め方』をお送りします。
「へー、盆栽って面白そうじゃん。
……で、どこに売ってんの?」
と、なる人が多いと思うんですね。
ですがハッキリ言って、
盆栽って、あんまり売ってないです。
だって、考えてもみてくださいよ。
うまく育てれば、何年も、何十年だって、生きているわけですよ?
そんな、ポンポン買いませんよ……。
売る方も、そんな、ポンポン売りません。
てなわけで、
盆栽の始め方、なんて言うと、
あまりにも“手取り足取り”感があるようですが、
実際、コツはあると思いますので、
今回、私がまとめてみました。
では、どうぞ!
(※本稿の初稿は2017年10月です。)
「盆栽のスタート地点」への道は4つ!
盆栽を始めようと思ったら、まず、
●苗木を用意する
●鉢を用意する
●もしくは、出来上がっている盆栽を買ってくる
●鉢を用意する
●もしくは、出来上がっている盆栽を買ってくる
ということが必要なわけです。
(ハサミは家にあるでしょうし、
「土」はホームセンターに行けば簡単に手に入りますから。)
今回は、『盆栽の始め方』のご紹介なので、
盆栽を始める人が、“用意するもの”の、その、
『用意の仕方』
を、ご紹介することとします。
“盆栽のスタート地点”に立つには、
4つの方法(道)があると思うんです。
私の見解を交えながら、1つひとつご紹介していきますね。
①盆栽教室に参加してみる
正攻法はこれかも知れません。公民館などでやっている、自治体の催しに参加してみるということですね。
でも、これ、
「ちょっとそれは恥ずかしいな……」
という人も多いかも知れません。
ですので、軽く説明しましょう。
とりあえず、これのいい点は、
鉢も苗木も用意してくれるということです。
でも、
どんな苗を持ってきてくれるかは、分かりません……。
それに、私があまり好きでない、面倒な、
「慎重すぎる情報」
を与えられる可能性が高いです。
……つまり、
「夏場は1日2回〜3回水をやりましょう」
「ハサミは高くていいやつを使いましょう」
「土は必ずブレンドして使いましょう」
「ハサミは高くていいやつを使いましょう」
「土は必ずブレンドして使いましょう」
そんな、めんどくさいことを指導される可能性が、高いです。
指導者の権威感出すために、わざとそういう指導をするんだと思います。
私に言わせると、盆栽は、もっとカンタンです。
…ただ、こういうのも、
盆栽をやる“きっかけ”としては、いいんじゃないかなと思います。

盆栽の育て方を教わることって、子育ての仕方を教わるようなもので、どれも「参考程度」に聞くものだと思います。どのみち、その通りにはいきません……。
②ホームセンターで購入する
さきほど、「盆栽は基本、なかなか売ってない」と申しましたが、
大きなホームセンターでは、たま〜に売っています。
(ただやっぱり、扱いが難しいので、期間限定のことが多いと思います。)
私がやっているのは、
ジャンル的には『ミニ盆栽』(片手で持てるサイズの盆栽)ですし、
みなさんにも、このミニ盆栽を勧めたいのですが、
ホームセンターでたまに売っている盆栽は、
(単価を上げたいのか)
けっこう大きめの盆栽が多いです。
もちろん、切り詰めて小さく仕立てて育てることもできますが、
それは初心者には難しいと思います。
個人的には、あまり積極的に、
ホームセンターで盆栽で買おうとは思いません。
まれに、長寿梅とか、紫檀とか、
枝振りのいい掘り出し物もありますが、
購入した後の“愛着”も大事ですしね…。
(やっぱり、長く付き合うわけだから、
購入する時の“思い出”も大事にしたいじゃないですか。)

思い出を大事にするなら、あえて自分でお金を出さず、「人に買ってもらう」ってのもオススメです。
③盆栽展で購入する
購入時の“思い出”も大事にする……ということで考えると、
これが一番オススメです。
たとえば、
大きな、何か「園芸祭り」のような催しだとか、
春にいろんなところでやっている「サツキ展」であるとか、
植物園の一角で、たまにやっている盆栽展とか、
ああいうのに足を運んでみるんですね。
小さな盆栽展って、
意外とちょこちょこと開催していたりします。
「かっこいい盆栽作ったから、見て、見て〜!」
というおじさんて、世の中、わりといるんです。
そういう人たちに、
ちょっとした業者も合流し、ちょっとした盆栽展を開催……
ということになるわけです。
こういうところは、
時に、わりと乱暴な値付けをしていて
いいものがメチャ安だったりしますし、
育て方も、店の人が丁寧に教えてくれますから、
本当〜にオススメです。

植物好きが集まると「いい空気感」になっているものです。こういう所へぜひ出かけてみてください。
④ネットで購入する
これは初心者向けでもあると同時に、上級者にもオススメできる方法でもあります。
なぜなら、
(ちょっと皮肉にもなりますが、)
盆栽って、そんなにポンポン売れるものでもないので、
まだ、業者が、あまり欲を出していないです。
(ネット販売をやっていない盆栽屋のほうが多いでしょう。)
だから、
意外と、いいものが安くで買えます。
当然、ホームセンターよりも、種類も多いです。
あと、
上級者にもオススメできる理由としては、
ネットで(鉢つきの)盆栽を買おうとすると、
「プレゼント用の盆栽」が多く扱われているんですね。
ここにけっこう、盆栽展でも扱っていないような
面白い品種を見つけることがあります。
(「睡蓮木(すいれんぼく」というのは、
私、ネットで初めて知りましたね、アフリカ原産の木みたいですけど。)
(あ、ひとつ言っておくと、プレゼント仕立ての盆栽は、価格が高めです。)
まぁ、今の時代、ネットじゃ何でも売ってます。
盆栽に関していうと、
「鉢」も、珍しいものがたくさん売っていますし、
ネット購入の選択肢は、私も常にありますね。

これはネットで購入したバラの苗が届いた時の写真です。「鉢」のついていない「苗」で買うとホント安い!しかも種類豊富!
手間をかけずに、目をかける…それが盆栽
私も今まで、盆栽教室的なところへ、何度か足を運びました。そこでいろんな人たちと会って、話した結果、思うのですが、
盆栽って、
初心者でも、環境整備含め、育て方がピシャッとうまくいけば、
「あれ? この人、けっこうな上級者?」
と間違われるような、そんなステージへいきなり行くことも可能です。
ただ、病害が起きたり、虫に食われたり、トラブルが起きると、
やっぱりその対処法で、差が出てきたりしますけどね。
私の父などは、40年近く盆栽をやっていますが、
始めてまだ数年の、私の経験談とかも、
興味深く聞きますよ。
「へー、そんな手があったのか」みたいに。
盆栽って特に、育てる“環境”に関しては、みんな千差万別。
また、相手は生き物だけに、
「こうすれば必ずこうなる!」
ということはありません。
熟練者でも、
「この木がどうして枯れたのか、いまだに分からん…」
なんてことが往々にしてあるようです。(談・私の父)
ですから、気楽に始めたらいいんです。
盆栽を始めようかなぁと思っている方、
ぜひ、この言葉を支えにしてください。
手間をかけずに、目をかける
何も手を入れず、
ただ、風に吹かれる植物を眺めるだけでもいいんですよ。
「せっかくの『趣味』なんだから、
いろいろ工夫して、手間をかけてやろう」みたいなのは不要です。
ただ、静かに目をかけてやる…
盆栽との付き合い方って、それが基本だと思います。
それだけで生活にちょっと潤いが生まれます。
では、今回はここまで。
本当はこの記事に入れたかった、
『盆栽はもみじから始めよう!』といった内容は、
また、次の記事で!